選挙 |
欧州議会選挙がありました。
欧州連合(EU)離脱を訴える英独立党(UKIP)
が首位にたちました。
UKIPの得票率は27.5%。労働党が25.0% だそうです。
18世紀の選挙のあり方も、
喧々囂々(けんけんごうごう)だったようです。
18世紀を代表する画家、
ウイリアム・ホガースは風刺画で有名です。
そのホガースが描いた
『AN ELECTION』選挙 という作品があります。
4連作になっていて、おもしろいです。
こちらは
SCENE I : AN ELECTION ENTERTAINMENT
題名の通り、”エンターテイメント”です。
いろんなことが、あっちこっちで起こってます。
この部屋の喧噪が聞こえてきそうですね。
それを傍観している私たちにとっては
いい、エンターテイメントというわけです。
まさに、高見の見物ですから、
絵の視点も上から見てるように描いてます。
1754年に選挙の告知がされるや否や、
各党がお金を使い始めます。
これはホイッグ党が投票を勝ち取るために
有権者を集めて歓待しているところです。
ホイッグ党は議会の権利や
民権の尊重を主張した党で、
初代首相ウォルポールもホイッグ党です。
傷に消毒のためにジンが注がれ、
こぼれたら、もったいないので、それをコップで受け取って飲んでます。
一滴も無駄にすること無く。
外部も内部もジンで治療。
お酒は沢山あります。男の子がたらいに沢山注いでます。
立候補者です。
ちょっと若めの候補者は太ったおばさんに
抱きしめられて無下にもできず
困惑気味。
でも、頭が火事です。
煙、出てるじゃん!!
おやおや、あれあれ、。。。(爆笑)
一応、名前があるようで、
トマス・ポッターさんだそうです。
そんなごたごたの間に、
女の子はポッターさんの指輪を抜き取ろうとしています。
その後ろの、候補者も、酔っぱらいに絡まれていますね。
煙草の煙を吹き付けられ,
もう一人には手をガッツリつかまれ。。。
その後ろでは、若い女の人と兵隊が取引しています。
成立したようで、仲間と喜んでいます。
党の色であるオレンジの旗には
'LIBERTY and LOYALTY'
と書いてあります。
こちらではにぎやかに宴会。
格好からして法律関係のしごとですね。
暑くて、かつらをぬいで まだ食べます。
右見ると、手に顔描いて手ぬぐいかぶせて
隣の男の人の顔をまねてるみたい。
みんな喜んでますねぇ。
窓の外では反対派のトーリーがデモ行進のようです。
それになんかを、ぶちまけてる人がいます。
chamber pot,
寝室用便器の中身をトーリー党にぶちまけてます。
ひゃ〜〜〜。
でも、昔はそうやって通りに捨ててたらしいです。。。。
右側を見ると、
気絶した人もいます。
どうも牡蠣を食べ過ぎたようです。
欲張りね。
床屋が瀉血(しゃけつ)治療をしようとしています。
もう、死んでるかもしれません。
血の気が全くありませんから。。。。
そして、
窓から反対派によってブリックが投げられ、
ガゴーンっと頭にブリックが当たって、のけぞってる人がいます。
この人は選挙事務所長だそうです。
開かれたノートはほとんど白紙。
結果はまだ誰にも分からない ということらしいです。
この両手を広げたポーズは
聖パウロのポーズ だそうです。
聖パウロはキリスト教に回教した使徒です。
一般的な絵画表現では、
イエスの幻を見て馬から落ちるパウロの姿が描かれることが多いそうで、
そのポーズを重ねてます。
ホガースのジョークのひとつ。
選挙事務所長さん、この後どうするんでしょうね。
うぅぅぅむ。。。知れば知るほど、
ウイリアム・ホガース、奥深いです。!!!!!
The Soane Hogarths by Christina Scull の
本を参考にしました。
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