Mr. Turner/ミスター・ターナー 映画 |
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2014年 11月 18日
マイク・リー監督の映画 ミスター・ターナーを見てきました。 感想。。。。。星三つ。★★★☆☆ って、偉そーに! はははー、。 まあ、人それぞれですから。 特に感動はなかったです。悪くはなかった。。ていう感じ。 俳優のティモシー・スポールは素晴らしかったです。 特に、ターナーが お父さんを亡くして、 娼婦の館に行き、娼婦のスケッチをするんですが、 その時に こらえきれず 泣きます。 嗚咽をこらえて 泣きます。 その泣き方が、 すっごく良かったです。 心からの悲しみを表現していました。 あと、良かったのは、ヴィクトリア時代の 家の様子や ロイヤル・アカデミーの様子、 それから、画材屋の様子が見れて、ほうほうほう っと感じました。 画材屋さんにお父さんが息子のために 顔料を買いに行きます。 ガラスの容器にいろんな顔料が入っていて、 量り売りします。 店の人は、イタリア人。 ボンジョルノ〜 って。 そっか、顔料はイタリアから、ヴェネチアからですからね。 いろんな色が手に入りやすかった ヴェネチアの画家は 色彩の画家って言われてますものね。 それで ウルトラマリンを 買おうとするんですが、 値段が前より上がってるんです。 店の人が、 なにしろ、 ウルトラマリンは アフガニスタンから 海を渡ってくるんだから、 そりゃあ それなりの値段ですよ。 みたいなこと言ってます。 ウルトラマリンの意味は 海を越えてくる ということらしいです。 アフガニスタンで取れる ラピスラズリから 取れる顔料で とっても貴重で、昔は金より高かったそうです。 そのうちに ウルトラマリンに似た色が化学的に作られるようになりますが まだまだ、この時代は 天然ウルトラマリンだけでした。 この日は、黄色を買っていました。 黄色はターナーの好きな色です。 絵の具も 後、 チューブに入れられて売られるようになるわけですが、 この時代はまだなので、 ターターのお父さんが 一生懸命、 ターナーのために顔料をこねて絵の具を作っていました。 キャンバスを貼るのもお父さんがしてました。 ちなみに、作った絵の具をどのように保存しておくかというと、 豚とかの膀胱に詰めて、絵の具のチューブ代わりです。 お父さんは、市場にでかけ、食材を買います。 豚の頭。 料理する前に、毛をそってました。 ターナーのお父さんは、床屋だったので、 毛を剃るのはお得のことです。 ターナーはコヴェントガーデンの床屋の息子として生まれました。 お母さんが精神病を患っていたそうで、 ずっと 父親と一緒でした。 ターナーは かなりエキセントリックな人だったらしいですけど、 この映画では、それよりも、 絵に没頭する、偏屈ジジイ な感じでした。 ターナーが中年から老人に変わっていくのが 面白いというか、すごく演技というか。。よかったです。 彼と共にすごした 未亡人 ミセスブースの年の取り方もよかった。 ターナーは荒れ狂う海の様子とかの絵をたくさん書いています。 嵐の夜にマストに自分を縛り付けて 荒れ狂う海の様子をスケッチした。 っていうのは 有名な話ですが、 そのシーンもありました。 ターナーは 27歳の時にロイヤル・アカデミーの正会員になったりで、 実力派の画家として認められていました。 アカデミーの様子も興味深かったです。 エキジビションするまえに、 みんな画家が 最後の手直し? みたいなことしてます。 もう すでに、壁に絵がかけられているのに、 絵筆を持って色を入れてました。 ターナーもそうです。 つばとか吐きかけて 絵を完成させてました。 そして、有名画家なので、金持ちのサロンなんかにも呼ばれるんですが、 つまんない話に、退屈そうにしてました。 若かりし頃のジョン・ラスキンが いて、 面白かった。 こいつ、本当、若いときから、頭でっかちの 鼻持ちならない奴だったんだな。っていう 印象 大です。(爆) ジョン・ラスキンは ヴィクトリア時代の 芸術評論家で、 結構、影響力があったようで、 彼がこき下ろすと 絵が人気無くなったり。。。 わたしの好きな画家の ホイッスラーの絵とかもこき下ろしてるし。。。 で、ついには 名誉毀損の裁判にかけられたり。などなど。 でも、役者さんは それを よく演じてて、感心しました。 ラスキンを見たことないけど、 絶対、こんなだったと 思わせてくれましたほど 鼻持ちならなかったです。!! (笑) 最近、ジョン・ラスキンの奥さんを主題にした 映画がありました。 「エフィー・グレイ」。 ジョン・ラスキンは結婚するも、初夜の時に エフィーの陰毛を見て 自分の描いていた理想の女性と違うということで失望して 肉体関係を一切持たなかったそうです。 しかも、マザコン。 のち エフィーは画家のエヴェレット・ミレーと浮気。 当時のスキャンダルだったそうです。 でも、離婚ではなくて、性的関係が一切なかったことを理由に 婚姻無効を申し立てたそうです。 まあ、それは後々のラスキンの話で、 この映画では まだ 僕ちゃんで、 お母さんが息子溺愛してるってのもわかる、 4歳の頃からの 彼の審美眼についての自慢話をしてました。 ターナーは実力派の画家ですが、 ヴェネチアにスケッチ旅行に出かけてから、 大気と光を追求するような作風になり、 抽象的な絵になっていきます。 当時としては 斬新すぎて 理解されなかったようです。 気がふれた みたいに思われたようです。 石鹸水で殴り描きしたような絵だとか酷評されたり、 ヴィクトリア女王がアカデミーに訪れて ターナーの絵を見たときの感想は、 「イエロー メス」の一言。 「黄色がめちゃくちゃで、絵が台無しよ」 見たいな。。。 今は、それが 絶賛されているわけですが。。。 のちの印象派を30年も先取りしていた と言われてます。 もっとも、印象派もその時は 全然認められてなかったわけですけども。。。 そして時代は ラファエル前派の時代になっていきます。 宗教画やギリシャ神話に題材をもとめ ルネッサンス期のラファエル以前の芸術に美を求めた芸術運動ですね。 ごてごて 描き込んだ絵です。 (簡単な言い草 、笑) そんな 作風がもてはやされている時に ターナーの、 当時 抽象画などという概念もない時代に どのように受け止められたのでしょう。 ヴィクトリア女王の酷評にも壁の陰で じっと 耐えてました。 ラファエル前派の絵をロイヤル・アカデミーで みて 世も末だ。。。みたいな 表情してました。 晩年、 彼の作品全部を 100,000ポンドで買い取りたい という人が現れます。 ものすご〜い 金額です。 でも、ターナーは売りませんでした。 お金じゃないんです。 亡くなるときに、ターナーは 300点以上の油絵と 3万のスケッチの水彩画を 国に 寄贈しました。 彼の作品全部一緒に展示するように遺言を残し。 それも、すごいよね。 そして、自信あるんだねー。(当然!) と色々 考えるに、 ターナーって やっぱり すごいんだね。 イギリスを代表する画家だよね。 芸術家ですね 。 ターナーはロンドンの西、テムズ川沿いのチェルシーの家で亡くなります。 亡くなる前の言葉が "The sun is God" 亡くなる前に光が窓から降り注いできたのだそうです。 そして、深く息を吸って 息絶えました。 ただ、ひとつ、 気になってます。 わたしの ターナーのイメージ 昔っから、 この 自画像です。 それが どうして、 でも、この 映画のターナーが 実物のターナーに近かったようです。 そういえば ターナーの人物画って 上の自画像しか 見たことないわ。 自分の容姿にあまり自信がなく自画像を描かなかったとも言われてます。 よろしかったら クリックお願いします。
by daisukilondon
| 2014-11-18 02:56
| 絵画
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